2010年度会長所信
会 長 新戸部 八州男
リーマンショックによる世界的経済危機もようやく回復の兆しが見え、日本経済も数字の上では上向きつつあります。しかしギリシャに端を発するユーロ不安やメキシコ湾の原油流出事故など、世界経済は不安定な状況にあり、日本においては政治不信と政策のぶれなど今後の見通しがつかない状態です。
エコカーに対する減税・補助金の効果で新車販売は大幅に持ち直し、新興国への輸出の回復、コスト削減など、カーメーカーは急激に経営を改善させています。
しかし、アフターマーケットはディーラーによるユーザーの囲い込みが進み、初回車検65.5%、2回目車検56.0%、3回目車検49.8%、4回目以降41.3%が販売したディーラーによって行われるようになっています。更に車検の低価格化が進み部品の使用量が減少してきています。
TKCによる全国の自動車部品商のデータによると黒字部品商の平均粗利益率は年々下がり続け、2008年度は22.2%にまで落ち込んできています。その後の純正部品の掛け率の変更を考えるとますます厳しい状況になっていると推測されます。全部連の調査によると81.1%の部品商が「仕切り価格の上昇や価格競争による収益性の低下」を訴えています。
自動車技術の進歩も著しく、ハイブリッドカーの販売台数が大幅に伸び、電気自動車も相次いで実用化され市販されています。しかし私たち部品商業界は新技術への対応が殆どなされていないのが現状です。
このような厳しい経営環境の中で、私たち全部連は整備業の皆様と一体となって、カーユーザーへ環境と安全をアピールし、適正な整備を行ってもらうよう、「ブレーキメンテナンスキャンペーン」を実施し、併せて「エアフィルター交換促進キャンペーン」も継続実施させていただきました。会員の皆様のご協力に感謝申し上げます。
また、互換品番検索システムにつきましても有料化させていただき、順調に軌道に乗っております。また、会員の皆様からのご要望がありました「自動車部品商の基礎知識」の改訂を行いPDFファイルを全部連ホームページの会員ルームに公開させていただきました。
本年度はいよいよ待ったなしで全部連の組織改革に取り組んでいかなくてはなりません。公益法人改革により、全部連として「会員の皆様のご要望に最もお答えできる組織とは」ということを真剣に検討し、速やかに組織以降のロードマップを作成しなければなりません。皆様のご協力を切にお願い申し上げます。
また現状の部品取引において、私たち部品商は大変厳しい状況に置かれています。掛け率や保証金などの取引条件について、お互いに知恵を出し合って改善していかなければ、業界として経営が行き詰まってしまいかねません。行政や業界とのコミュニケーションを図り改善の方向性を検討して参ります。
本年度も環境に優しく安全性の高い整備を推進するためのキャンペーンを企画・実施してまいります。
自動車業界が激変する中、会員の皆様にとって、社会にとって必要とされる全部連を目指して本年度も活動して参ります。皆様のご指導ご鞭撻、そしてご協力をお願いして、会長所信とさせていただきます。
